第1編・沿革小史〜昭和46年度

[昭和55年度]

留学生
 ロータリークラブ派遣留学生として、アメリカオレゴン州ベーカー市より、ミッシェル・ディキンソンが来校した。8月20日、来日。1年間の留学であるが、本校における最初の留学生である。北陵生の家庭などに入り、家族の一員として一緒に生活し、日本人を直に体験した。見学旅行や宿泊研修にも参加し、スケジュールいっぱいの楽しい学校生活を送った。
 北陵生は勉強と部活動やHR発動を調和させ、生活をエンジョイしているようで雰囲気もよくアメリカ的だ、とはミッシェルの感想であるが、彼女もまた多分に日本的である。
 日本人について、日本の文化について、深く理解しようと努めていただけに、日本人の気づかない日本人のよさを見届けていたようだ。

環境整備
 総務部の環境整備係を中心として、年々緑化が推進され、校舎前庭は芝生の美しい緑地帯となった。イチョウ・シラカバ・ポプラ・マツ類も漸く勢いを得て伸び出した。緑地帯と舗道を仕切って、校舎全面にフェンスが設けられた。8月20日完成。景観に一段と落ち着きを増した。芝生を踏みつけてバスに突っ走る生徒もいなくなった。56年度に延長工事を継続し、前面からつなぎ校舎の左右にもフェンスが敷かれることになる。
 さらに、10周年記念事業として中庭の整備に着工した。中央に噴水池をあしらい、芝を張って樹々を植え、生徒の憩いの場とするのである。いわば、北陵高校のオアシス造りと言えよう。
 10月20日、グランドの芝張りが完成した。

全国放送研究会
 第31回放送教育研究会全国大会が、全国各地から多数の参会を得て札幌市において開催された。放送が、教育の中でどんな役割を担うことができるのか、実践と研究によって考える大会である。
 高等学校部門では、市内高校5校が選ばれ、本校もその研究会場校のひとつとなった。社会(世界史・日本史・倫社)と理科(地学)の放送番組を利用しての公開授業と部会研究が、盛大かつ熱心に行われた。10月8、9日。
 全国的規模の研究大会の経験は、本校にとって最初のものであった。