生徒会とPTA〜部活動概況/ボランティア活動委員会

 今、日本だけでなく世界においてボランティア活動が活発に行われています。本校でも、各々の生徒の持つ意欲や関心を大切にする中で、地域社会の中で生き生きと生活できる人間形成を目指し、平成9年度までは「家庭クラブ」として、平成10年度からは北陵高校独自のボランティア団体「ボランティア活動委員会」としてボランティア活動を行っています。

組織と主な活動
 各クラスから1名委員が選ばれ、その中で委員長1名、副委員長1名、運営委員数名による運営委員会を組織しています。この運営委員会が中心となり、年間約15あるボランティア行事の運営とPRを行っています。「委員会」という名称を使っていますが、生徒会からは独立した組織であり、委員以外の生徒も自由にボランティア行事に参加できます。主な活動は、次のようなものです。
(1)訪問・交流活動
 ・老人ホームとの交流会 2〜3回
 ・高等養護学校との交流会 6〜7回
(2)奉仕活動
 ・老人ホームでの窓拭き 2回
 ・市民団体実施行事への参加 2〜3回
(3)収集活動
 ・プリペイドカード、及びリングプルの回収と回収業者への送付
(4)その他
 ・手話講習会の実施 2回など

老人ホームとの交流会・奉仕活動
 北陵高校と公園1つ挟んだところに老人ホーム「拓寿園」があります。ここには元気な方が多く、年2回の窓拭き奉仕以外に、ゲートボールやお食事会などの交流会を行っています。核家族化が進む中で、世代の異なる方々から学ぶことは多いものだと参加した多くの生徒が実感しています。

高等養護学校との交流会
 屯田地区に隣接する西茨戸地区に、札幌市立豊明高等養護学校があります。豊明高等養護学校とはほぼ毎月、週休となる第2・4土曜日のいずれかを利用して交流しています。豊明の施設を説明していただいたり、親子レクへの参加やスポーツ・ゲームを一緒にすることによりお互いを理解し、自然な関わりができるようになっています。来年度からの完全週休2日実施にあたって、実施方法が検討課題となっています。

市民団体実施行事への参加
 「ひまわり号を走らせる札幌実行委員会」という市民団体があります。バリアフリーという言葉をよく耳にしますが、実際には私たちの社会では階段が多い、車椅子用のトイレがないなど、障害をもつ方々が自由に旅をすることができないという状況が未だにあります。このような中、障害を持つ方々の「旅行をしたい」「色々なものを見てみたい」という願いを実現させよう、というのがこの実行委員会で、毎年「ひまわり号」という列車を走らせたり、雪まつりの大雪像の見物、春のお花見などを実施しており、本校生徒も多数参加しています。

手話講習会の実施
 今年で4年目になる行事です。西区にある聴力障害者協会から講師をお招きし、聴力に障害がある方についてのお話や、手話の基本事項を教えていただいています。希望者が多く、同じ内容で2回実施しています。
 耳の不自由な方とは筆談すればいいと思っていませんか。違うそうです。様々なことを分かり易く説明して下さいます。

まとめ
 行事によって人数に偏りがあり、人数確保に苦労する行事もあります。もっと多くの生徒に気軽に色々な行事に参加して欲しいと願っています。自分でも気がつかなかった自分を発見するかもしれません。本校の生徒は自主的に、意欲的にボランティア活動に参加して、多くの方々から喜ばれています。やがて私たちも年老いて社会の人々にお世話になるときが来ます。ボランティア体験が生き方、社会のあり方を学ぶよい人生経験になることを期待しています。