北陵だより第9号/昭和49年7月20日発行


[北陵だより第9号 1ページ]

新会員を迎えて
PTA会長

 新会員の皆さん、お子様のご入学おめでとうございます。
 わが北陵高校も、現仮校舎で誕生以来3年目に入り、生徒数も22学級1,000名を越え、3学年編成となりました。歳月の経過は早いもので感激を新たにするものであります。
 入学式にもお話した通り、生徒諸君にはまず健全な身体づくりに努めること、情報化社会に対処できる思考の柔軟性と、場合に応じて判断力を養い、常に初心忘れることなく、1日1日を大切にし、勉学に励んでほしいと思います。
 又、会員各位には、お互いに忙しいことではありますが、わが子のため、ひいては社会教育向上のため、PTA活動に絶大なるご支援を賜りたく、お願い申し上げる次第でございます。
 本会にとって、特に身近な問題は、新校舎の早期完成移転と通学条件を改善することであります。
 更に、教材教具、図書の充実、グランド、校舎周辺の環境整備の問題も、教育の効果、人間形成の上から大事な問題で、今後大いに努力を要する事柄であります。
 しかも、来春は1期生を大学へ、又社会に送り出す時期であり、北陵高校の真価が問われることになるわけであります。
 どうか会員の皆さん、今後開催される学年学級懇談会、地区別懇談会等の行事には多数参加され、会員相互の親睦をはかるとともに学校側と一体になって、共通の理解を深め、校舎の早期移転を実施し、1期生がよりよい進学等の準備ができるよう、ご協力をいただきたくお願い申し上げ、ご挨拶といたします。

49年度 定期総会開かれる―会員156名参加―
 PTAと後援会との合同定期総会は、5月22日午後1時から本校体育館で、会員数156名が出席して開催されました。
 両会長、校長、期成会幹事長の挨拶の後、議事に入り、昭和48年度事業報告、会計報告を承認、昭和49年度事業計画、予算案が熱心に審議されましたが、原案通り決定されました。
 この後、役員の一部増員のための規約改正が決定され、これにより役員改選に入りましたが、別項掲載の通り決定されました。
 新役員は殆んどの方が留任され、一部1年生から補充する形で構成され、ご多忙な方ばかりですが、新校舎への移転、1期生の卒業という大事な時期であり、大いに働いてもらえるものと期待されます。
 総会終了後、1・2年生は学級懇談、3年は進学懇談会に移行し、熱心に話し合いが行われました。

PTA予算・決算
 昭和48年度の決算額は、収入額252万円、支出額246万円で、差引き6万円が本年度への繰り越しとなっています。
 支出のうち、事業費は182万円ですが、主なものは広報活動費の“北陵だより”発行4回分14万円、宿泊研修、臨海学校等の見学引率費16万円、掃除用具などの環境整備費25万円、理科ほか教科教材整備費74万円、各種大会引率費4万円、入学費、校舎建築促進等の特別活動費7万円、学校行事費6万円等で、予算費から儀式用花器、テーブル掛10万円が支出されています。
 昭和49年度予算は、別項掲載の通りです。収入では、生徒数・職員数の増加に伴い、大幅な増額となりました。
 支出面では、1期生が卒業期を迎えるので、進路指導を充実することとしたほか、部活動を助長するための生徒指導費、研究紀要発行費を新たに設けたこと、研修活動費の中に、教員研修旅費を見込んだこと、教科教材教具の整備など、必要な項目について増額したことなどが特色となっています。

後援会予算・決算
 後援会の昭和48年度の決算額は、収入額が678万円、支出額が677万円で差し引き1万円が本年度への繰り越しとなっています。
 収入の内訳は、会費195万円、入会費37万円、前年度繰越金、預金利息等を合わせて678万円となっています。また、協力預金をされた人数は477人、平均預金額は月額で750円となっています。
 支出の内訳は、事業費が327万円、うち105万円で図書室の図書1,224冊と定期刊行物等を、備品整備関係は222万円で各教科の教具を整備しました。
 その主なものは、理科部門では顕微鏡33台、光学台など物理実験器具類など103点、家庭科では人台7、はかり15、ガスレンジ11、その他の部門で掛け地図42本、画架、額縁等となっています。
 次に、校舎移転時に備えて積み立てすることにしていましたが、予定通り300万円を定期預金に積み立てています。
 また、転出者へ協力預金4万円を償還しています。予備費では、寄贈樹木の移植費、碁盤セットなどの必修クラブ備品、校舎建設促進活動費等で24万円を支出し、会議費、事務費を含めて支出合計額は677万円になっています。
 一方、昭和49年度の予算は、別項掲載の通りですが、主な点を述べますと、まず収入の面では積立金を加えて1,532万円とかなり大型になっています。
 それは、生徒数の増加に伴い、会費、入会費が増加することのほか、協力預金申込みの単価がアップされていることによるものです。
 支出の方では、償還金に390万円を見込んでいるほか、事業費に1,060万円を充てることになっていますが、その内訳は、図書整備に80万円、備品整備では各教科教材教具400万円、視聴覚設備420万円、学生ホール設備150万円が見込まれています。なお、このほか、道費77万円で基本的設備が整備されます。

昭和49年度PTA・後援会役員決まる
 この項目は掲載いたしません。


[北陵だより第9号 2ページ]

中高懇談会開かれる
 去る6月20日(木)、出身中学校との懇談会が開催され、中学23校33名の先生方が出席されました。従来から叫ばれている中学・高校の連携が、ややもすると途絶えがちになる昨今、中高の指導の一貫性という点を考えると生活指導だけでなく、教科指導についても移行の問題などすぐに必要なことが山積しています。この意味で創立以来続けて開催していることは意義深いことと考えております。懇談内容は、本校の教育方針・教育の実態を知っていただくとともに、本年度入学生のひとりひとりにういて、中学時代の様子や、高校入学後の生活状況について話し合いがなされました。
 今後、学校が新校舎に移り落ち着いた時点からは、生活指導面だけでなく、各教科指導面での中高の連絡会を持ち、授業研究等を通じて、さらに一層連携を強化していくつもりです。

進路懇談会開かれる(3年)
 5月22日、学習指導部の先生を囲んで、進路に関する父母懇談会が開かれた。話題はもっぱら大学進学に関してで、競争率の推移、受験科目、難易度、必要経費などについてであった。
 その中で、2点ほど参考になると思われる点を述べておきます。1つは、北海道教育大学の受験についてでる。ここは分校によって難易度にかなりの差があります。実力テストや模擬試験の結果をよく考えて、どの分校を受験するかを決める必要がありましょう。
 次に、大学によって受験科目が違うということです。適当に受験校の組合せを決めると、受験科目がふえすぎてあぶはち取らずになりかねません。受験科目を知ることは意外に重要なことです。

新任紹介
 この項目は掲載いたしません。

校舎移転後の通学路は
 本校生徒一千名は別項生徒分布図のように全市的に分布しています。校舎移転に備えてかねてから通学対策を検討し、通学関連道路の整備、バスの増便、路線の新設を関係当局に要請してきました。
 新校舎に至る輸送の主力は中央バスになるので、同社に対しては、札幌ターミナルからと地下鉄北24条駅からの2本建てで、学校前までの増便を要請中です。
 一般通勤通学時間帯と重なり、車輛の増車を要する模様ですが、足の確保は絶対必要ですので、強くその実現方をお願いしています。
 次に、琴似、西野、手稲東地区からの通学条件改善のため、札幌北、手稲高校等と提携して、西野ターミナルから新琴似駅前までの路線新設方を市交通局に要請しております。
 交通局では実現の方向で検討されていますが、何便を運行できるかにかかっているようです。従って実態を十分認識してもらい、必要便数は運行してもらうよう、強く働きかける必要があります。

新校舎建設工事再開される
 新校舎の躯体工事は、前年度予算で既に完成し、今年度予算による電気、暖房衛生設備を含む校舎の仕上げ工事の早期着工がのぞまれていました。
 諸資材等の高騰により、その調整に努力が重ねられた末、6月21日入札執行の結果、丸彦渡辺建設KKが落札したのをはじめ、屋体、その他の設備工事も入札の見通しとなりました。
 これで、心配されていた新校舎の年内完成・移転は、特別の事情が発生しない限りほぼ目途がついたわけで喜ばしい限りです。
 しかし、取付道路、グランド、校地の緑地化、その他周辺の環境整備の問題は、まだ確定しておりませんが、更に理解を深め、よりよい条件づくりに、一層の努力が必要であります。

話のひろば―屯田の昔を今に―
 明治22年7月15日、屯田兵220家族1,056名がその第一歩を印した日である。北門の警備と開拓という二大使命を担って北海道に移住した人達のすべては、近畿・北陸・中国・四国・九州という日本の南に位置する地方からの移住である。
 その折、熊本県知事の訣別の辞に「征路悠遠」という言葉がある。感覚的には現在のヨーロッパへの旅よりも遠い旅程であったであろう。そして、毎日の厳しい教練と慣れない手に重い鍬をとっての開墾は、午前4時起床、6時就業という今考えると想像を絶するものがあったろう。その中で開拓者達は子孫永遠の楽土を建設しようとする大信念に基づいての努力があったことはいうまでもない。
 しかし、屯田地区の発展の過程には自然の大きな試練があり、今日は開発なり改修によって昔の面影はない。当時は凶暴な石狩川の氾濫により、一箇年の苦労を一朝にして洗い去ってしまう事はたびたびで、その被害は相当なものであった。この悲惨なる水害のために、他に安住の地を求めて去っていった人も少なくはなかった。
 明治42年、水田地帯に切り替えることにより、部落の運命を切り開こうとして造田計画が立てられたのである。この時点で、屯田の戸数は3分の1に減っていた。こうして最近に至り、屯田が市街化の促進にともない、農業地帯からだんだんと住宅地に移り変わろうとしている。
 このような変遷を経て、北陵高校の校舎はここに完成を目前にひかえている。このことは、今はすでに過去の人となってしまった開拓者の方々のことを思いおこすとき、感無量の気持ちである。
 これからは私共が、さらに次代を担う若者に少しでも良い環境をつくるべくつとめる事が、先人の心につながるものである、と信じている。新校舎の完成が、1日も早かれと願うものである。


[北陵だより第9号 附図]


[北陵だより第9号 附表]

PTA予算
 この項目は掲載いたしません。

後援会予算
 この項目は掲載いたしません。


[北陵だより第9号 3ページ]

クラブ紹介(3) 将棋


 将棋クラブは、本校生の約3分の1を擁する362名(男子255名、女子107名)が参加しています。棋力に応じて入門、初級、上級の3ブロックに分かれ、使用教室9、担当教員15名が指導に当たっています。
 将棋の変化は無限です。強弱はともかく序盤で綿密な計画をたてたら終盤まで理路整然と一本の線で貫きたいものです。奇襲とかハメ手の類は二度と通じません。やはりがっぷり四つに組んで堂々と指し進め直面する苦難をのりこえていくのが本筋であり、趣味(将棋)も人生も同じように思います。将棋を通じて教師と生徒、また生徒相互の心のふれあいを深めたいものです。
 隔週水曜日の必修クラブの時間、生徒諸君はいきいきと活動しており、明るく楽しいクラブ活動をめざして努力しています。

家庭教育シリーズ―X
親の権威を弱体化しているものは

校長

 先日の高P連全道大会で、札幌医大の高橋教授は次のように講演された。
・子どもは親をモデルとして、人生の生き方を肌を通して学ぶものだが、そういうことがなくなってきている。例えば、冠婚葬祭など家庭の行事について一家団らんの中に家族皆が手伝うこともなく、そのいわれを教えられることも少なくなった。核家族になって忙しい父母に代わって語り聞かせる祖父母もなく、従ってその知識を書物によって埋めることになり、血肉の通ったものになりにくい。
 また、親の働く姿を子どもたちに直接みせることがなくなり、子どもは親の生活を知らないで育ってしまう。そのために実際に働く場をみないて、親の口から職場の不満のみを聞くにとどまり、そのことが観念的に定着してしまい望ましい形での職業観、勤労観が育ちにくい。生活の大部分を親と共に過ごすことがなく、親は子どもの生活を十分に知らないから、子どもの言動に対して適切に指導することができないし、子どもは注意されても干渉と受け取り、反抗されれば、親は批判・干渉をさけるようになる。その結果、自己中心の、甘い人間に育ちやすい。

・カギっ子、母親が働くこと自体は問題はないのだが、父親の働きがないからとか、社会がわるいからとか、働くことは苦しいことのみだというように愚痴ばかりこぼしていると、子どもは暗いイメージしかもたず、その働く意義が抹消されて、カギがかけられて閉め出される、という寂しさだけが残る。そして社会や父母両方に対しての不満、不信が強くなりやすい。

・父の座、母の座、家庭の中の父の座は母が作るもので、権威ある座として設定されると、子どももその権威を尊重するし、母が父を駄目な父だと設定すれば、子どもは尊重しなくなる。母の座は父が作るもので、これも同様である。従って、父母がお互いに愛情をもって尊重し合う家庭は、また父母の権威を保たれることになる。
 このように考えると、親の権威が弱まったといわれるが、それは、親自体のあり方が大きくかかわっているといえないだろうか。

ネームプレート採用
 今年度から、全校の生徒・職員が、そろって名札を付けることにした。
 開校当時は、生徒数180名、職員17名の小ぢんまりした学校であったので、すぐに名前で呼び合えた。しかし、現在では生徒数が1,000名を越え、職員も50数名となったため、お互いに名前を覚えることが困難となってきた。
 本校教育方針の「ひとりひとりを大切にする」ことも、まずひとりひとりの名前と顔が一致することが前提となる。○○君、△△さん、と名前を呼び合うことから一層親密感も増すことだし、学校生活を単なる行きずりの場で終わらせたくはないという教育的配慮から実施されたものである。

地理野外研究まとまる
 すでに6月22日の道新で報道されたが、本校生徒の地理野外研究のまとめ「さっぽろ」第1集が刊行された。これは地理学習の一環として現2年生が、昨年半年をかけて実際に札幌市内を歩き、調査し、まとめたもので、全員の研究が集録されている。この学習が今後の見学旅行にどう生かされるか期待したいものである。

宿泊研修終わる


 宿泊研修は、4月11日から15日まで、2団編成で実施された。新入生456名、教員23名は、残雪まだ深い十勝岳山麓にある「国立大雪青年の家」を訪れた。
 吉田所長みずからの歓迎を受け、まずは研修の一歩をふみ出した。
 今回の研修のねらいは、「集団生活から互いに協力することの大切さ」を学び、「教師と生徒及び生徒相互の人間的な触れ合いによる理解」を深めるところにおかれた。
 この目標に沿い、本校での生活のきまり、各教科の学習の仕方などのオリエンテーションが中心に行われた。
 入学後まもない生徒には、寝具の整頓、セルフサービスの食事、所内の清掃、すれちがうときの挨拶、集合時間の厳守、など規律ある集団生活は、極めて非日常的な経験であったようだ。「きつすぎた」「厳しかった」などの声も聞かれた。その反面、新雪を見ながらの水泳、各種スポーツに歓声をあげ、ホームルーム討議に友人を理解し、しじまのキャンドルサービスに連帯感を深めるなど意義深いひとときを過ごした。
 また、「運命はひらくもの」と題する校長の講演は、一人ひとりを力づけ、吉田所長の「青年期と人生」は、人の心が幸福への要諦であることを説かれ、感銘を受けた。
 帰途のバスの中は、往きとはうって変わって、にぎやかな談笑があったのは印象的であった。

二学期のおもな行事
8月22日 始業式、実力テスト
9月8日 道コン(3回目)
9月14日・15日 北陵祭
9月16日 振替休日
10月6日 旺文社1・2テスト、道コン(4回目)
10月7日〜9日 中間考査
10月24日〜29日 見学旅行(2年)
11月10日 旺文社高3テスト
11月中旬 読書会、精神衛生講演
11月17日 道コン(5回目)
12月6日〜9日 期末考査
12月15日 校舎移転
12月21日 終業式


[北陵だより第9号 4ページ]

スクールライフ


対面式
 4月9日、在校生の歓迎の拍手に迎えられ、新入生450名との対面式が行われた。
 開式宣言のあと、校長先生から先輩諸君が勉学に、校風づくりによく努力してきた旨お話があり、新入生に対して、北陵高校生徒としての本分をよくわきまえ、よき伝統を築くよう頑張ってほしいとのことばがあった。
 続いて、生徒会長古沢君が、無から出発した北陵高の校風づくりと、みんなが力を合わせて理想の学園をつくろうとの辞があり、次に新入生を代表して高橋君の力強い挨拶がのべられた。
 最後に、在校生が1年生の胸に真新しい名札をつけ、互いに握手を交わし、和やかな雰囲気の中に式を閉じた。

オリエンテーション
 4月8日、2・3年生の代表が、1年生のホームルームを訪れ、オリエンテーションが行われた。
 本校の生徒会は、発足して3年ようやく軌道にのってきた。本校独自のアイデアによるオリエンテーションは、ワンツーマン方式により、生徒会設立の経過、規約、組織など、きめ細かな指導がなされていた。今回は特に、
(1)生徒会活動の意義と重要性の認識を深める
(2)活動内容に即した規約、組織の理解を深める
をねらいとしていたが、生徒会活動への理解と関心が高まったようだ。

生徒総会
 6月13日6校時、第3回生徒総会が開催された。この総会において、49年度生徒会活動方針、年間行事計画、各委員会活動内容、予算が承認された。
 当初、5月20日開催を目標に審議日程を組、討議をすすめてきた。が、予算の中で部活動費の各部の配分明細を示してほしいという修正案が、代議委員会で可決されたため、この調整に手間どり遅延したわけである。
 部活動委員会では、部活動委員会細則の作成をすすめていたが、この審議・承認に時間がかかり、部の存続、昇格の決定ができなかったのがその原因であった。
 今回、細則の成立をみたので、この問題も解決され、来年度の総会は円滑にいくものと思われる。

部活動委員会
 昨年度よりの引き継ぎとしての部活動細則作成については、5月中ごろまで時間を費やし、各委員会の承認を得て決定された。
 部及び同好会の存続、新設については、野球、陸上が部に昇格され、合唱など多くの同好会が新設され直ちに活動をはじめている。
 又、部の予算については総額100万円が配分されるよう細案が作られ、生徒総会の場で承認された。
 その他、高体連に参加する部、同好会の壮行会が本校体育館で行われ、各大会で活躍している。

ハンドボール優勝
 ハンドボール地区予選大会は、札南体育館において6月1・2日に行われた。
 過去いつも1点差に泣いていた本校だが、3年生を中心に一大奮起、決勝戦において札南を8対7で下し、念願の初優勝を果たした。
 (地区予選成績)
 1回戦 北陵高 13―8 月寒高
 2回戦 北陵高 19―13 札工高
 決勝戦 北陵高 8―7 札南高
 全道大会は、6月23・24日室蘭栄高体育館にて開催。
 本校はシードされているため、直ちに2回戦に臨み、紋別南高校と対戦。開始まもなく互いに1点。3―5とリードされて前半を終了。汗だらけの顔を寄せ集めて作戦を練る。後半開始のホイッスル。前半とはうって変わって動きがよい。試合終了1分前、7―6で1点リード。時計の針の回転が遅い。その瞬間シュート決まる。同点だ。15秒前フリースローをとられ、1点。惜しくも涙をのんだ。
 全道の壁は厚かったようだ。だが、彼らは捲土重来を期し、今日も黙々と練習がつづいている。
 1回戦 北陵高 7―8 紋別南高

野球部初戦飾る
 6月27日から甲子園をめざす高校野球札幌地区予選大会が、中島、円山の両球場で行われた。
 本校は、豊平川の河川敷という悪条件の下で練習を重ねてきて、待望の初出場となった。
 開会式直後の第1試合。同じ初出場校の藻岩高と対戦し、2回表5点を得点され、4回裏に逆転、12対10のスコアで緒戦を飾った。
 この勝利は、北陵高野球部の歴史に残る貴重なものとして、全校生徒、職員を喜ばせた。
 第2戦は、優勝候補の強豪札商高と対戦し、力およばず5回で敗退した。

暗室用具寄贈される
 5月13日、五番館において北海道新聞社と日本写真工業会の主催により“74年日本カメラソショー”が開かれた。
 この催しは15回目を迎え、記念行事の一つとして、主催団体から本校に、引き伸ばし機1台、薬品、バットなど暗室用具一式の寄贈を受けた。
 当日、本校から顧問教諭と写真同好会代表生徒が式に出席した。
 今後、充実した同好会活動ができるものと喜んでいる。

編集後記
 ぐんぐんと延びゆく雲の峰のあり  虚子
▼陶淵明に「夏雲多奇峰(夏雲奇峰多し)」という詩句がありますが、入道雲の季節、父母の皆さまにはいかがお過ごしでしょうか。暑中見舞い申し上げます。
▼わが北陵も3年目、完成年度として21名の職員、新入生450名を迎え、職員、生徒共に活気に満ちた毎日を送っております。
 11月中旬には新校舎が完成し、12月には移転の予定でおりますが、これも心を弾ませ、生き生きさせるもとになっています。
▼それにつけても仮校舎、40数年を経て、札幌女子高等小学校から今日まで木造建築ながら立派に役立ってくれました。来客の方々から掃除が行き届き大切に使われているとお誉めの言葉をいただきますが、お別れまで大切に使用したいものです。