北陵だより第51号/昭和63年7月19日発行


[北陵だより第51号 1ページ]


これからの学校行事予定
8月
 15(月) 始業式、課題テスト(1・2年)
 16(火) 課題テスト(1・2年)
 26(金) 北陵祭〜28(日)
9月
 24(土) 宿泊研修(1年)〜25(月)
10月
 1(土) 校内マラソン大会
 3(月) 開校記念日
 16(木) 中間考査〜18(土)
 21(金) 父母懇談会(2年)
11月
 9(水) 見学旅行〜14(日)
12月
 2(金) 期末考査〜6(火)
 21(水) 終業式
1月
 17(火) 始業式、課題テスト(1・2年)
 27(金) 学年末考査(3年)〜31(火)
 31(火) 予餞会
2月
 1(水) 3年家庭学習
 17(金) 雪中体育大会
3月
 6(月) 学年末考査〜9(木)
 10(金) 卒業式
 24(金) 終業式

さらに充実 発展を
校長

 学校では毎年年度の変わり目に何人かの先生方が異動されますが、本年は社会の先生が定年でご退職になり、体育の先生が転出されて、後任の先生が着任されました。(注:原文には個人名が記載されています)
 3年生を送り出し、新しい1年生を迎えてすでに3ヶ月を経過しましたが、新1年生もようやく北陵高校の生活になじんで来たように見受けられます。
 すでに各学年ごとの父母懇談会も実施されて多数の父母の方々にご来校いただき、担任との懇談等を通じて、本校での生徒の教育に対する考え方や、お子様の学校での様子なども知っていただけたものと思っております。
 学校では生徒の学力向上を中心として、何事にも意欲的に努力する生徒を育てたいと念じておりますし、さらに加えて本年から実施いたしました制服のネクタイ・リボンの常時着用への指導や、環境美化や清掃の徹底などにも積極的に取り組んで行きたいと考えております。
 去る6月23、24日の両日、函館市において行われました全道高P連の研究大会では本校PTAが長年にわたって実施してまいりました公開講座について、本校の会長さんからご発表があり、きわめて好評で反響も大きなものがあったと聞いておりますが、この講座につきましては今後とも充実させて行きたいものです。本校も開校以来17年目を迎え、校地周辺も急速に宅地化してまいりました。3年後には開校20年のひとつの節目を迎えるわけですが、この記念すべき年にあたってどのような行事や事業が適当なのか、父母の方々のご意向や、同窓会の皆さんのご意見もお伺いしながら、今年あたりからそろそろ準備を進めて行く必要があるのではないかとも考えております。
 開基100年を迎える屯田に建つ北陵高校が、地域の方々や父母の皆様のご期待に応えることのできる学校としてさらに充実発展させてまいりたいものです。


[北陵だより第51号 2ページ]

PTAの発展を願って
・私、今度ははからずも、会長の大役をお引き受け致す事になりました。もとよりその器ではありません。輝かしい伝統と、歴史を持った本校を、今日まで築き支えて来られた先輩各位の敷かれたレールを脱線する事なく走れるかどうか心配なところでありますが、幸いPTAには経験、識見共に豊かな方々が揃っておりますので、力をお借り致し、皆様に支えていただきながら責務を全う出来ればと、虫の良い事を考えておりますのでよろしくお願い致します。
 価値観の多様化された現代社会において、子供達の健全な心身の育成と人間教育が声高く唱えられて久しい……。「PTAは、何のためにあるのか」という原点を見つめながら、子供達の「本当の意味での幸せとは何であるか」を学び求めて参りたいものと念じております。
(PTA会長)

・昨年に続き後援会会長に選任され、宜しくお願い申し上げます。
 昨年度は、全国高校総体が本道で開催され、校長先生をはじめ先生、生徒には、開会式に参加するなど御苦労さまでした。競技の方の本校生徒の活躍はあまりなくて残念でしたが、大変な成功に終わり本当におめでとうございます。
 今年度の後援会の活動といたしましては、従来とあまり変わりありませんが、その中で特に今まであまり手を付けていなかった、前庭を中心とした環境整備に若干の予算をとって出来る範囲で実行していきたいと考えております。幸い、一部の父母よりバラ50株の寄贈があり、皆様が学校へおいでの頃には、立派な花を付けている事と思います。ぜひご覧ください。また備品教材は徐々に毎年整備補充をしておりますが、大きなものにつきましては、何かの記念事業等で別途考えていかなければならないものと思っております。
(後援会会長)

話のひろば
北陵入学あれこれ

1年P

 憧れの北陵高等学校へ入学してはや3ヶ月になろうとしておりますが、中学校生活とは一変した高校生活、心の変化などについて思いつくまま述べてみたいと思います。
 合格発表の日、友達とふたりで見に行った娘から、はずんだ声で電話があり「おかあさん!合格したよ」「よかったね、おめでとう!」高熱をおしての受験でしたので、親子共々喜びはひとしおでした。
 春まだ浅い入学式、制服が似合うかどうか、少し気にしながら出かけました。入学式の看板の前で記念撮影し、やはり大人びてきたなと、ふと母のあとを追っていた幼い頃の姿が頭をよぎる。
 厳粛なうちに入学式が始まり、入学者の氏名が呼ばれましたが、生まれて初めて入学を許可されるという経験ですので、生徒の皆さんもさぞ緊張されたろうと思いました。
 「諸君は選ばれて入学しました…」という言葉は非常に重みがあり、今後の高校生活の礎になるのではないでしょうか。
 入学式後、張り切って通学していましたが、次第に疲れが目立ちごろごろするようになりました。「ああ、中学校はよかったな、毎日勉強ばかり、つまらない」「先生の言葉がむずかしくて、何を言っているのかよくわからない」等と言っていましたが、中学へ行って制服姿を先生に見て頂いたり、話を聞いて頂いて気がすんだらしく、勉強の方も、中間考査あたりから「毎日予習しなければ翌日の授業が大変なのよ」と変化し、言葉の問題は、私共親の語彙の貧困さを反省していましたが、最近では先生の口まねか、むずかしい言葉を使って「おや?」と思わせるようになってきました。ゆっくりではありますが、自分の体と身体をコントロールできるようになり、親しい友達もできて、少しずつ高校生らしくなってきたように思います。日頃の諸先生の熱心なご指導に感謝申し上げます。
 先日、1年生の懇談会があり、私も出席しましたが、出席者が多いのには驚かされました。親の真剣さと共に、遠くから通学されている方もいますが、地域の高校という感じも致しました。
 全体懇談では、私共が日頃心にかけていること等を資料によって説明がなされ、大変勉強になりました。学級懇談会では先生を中心に、入学の感想や、学習、生活態度、部活等の話し合いが活発に行われ、「また懇談会をもちたいものですね」といって皆さんとお別れしました。

・自転車で あぜ道入れば 別世界 かっこうの声に はずむいちにち
・春の日の 拓寿園での ガラスふき おじいちゃんらと ほほ笑み交す

 今、自分は何を為すべきか考え、有意義な高校生活を送ってほしいものです。
(6月下旬記)


[北陵だより第51号 3ページ]

進路指導シリーズ(就職)
就職担当

 期末考査も終わり、一息ついたと思いますが、就職関係は9月16日から選考試験が始まり、公務員試験は10月2日です。そこで今回は公務員試験について述べたいと思います。
 公務員とは、官公庁や地方の役所などに勤務し公共のために働く人のことで、国家公務員と地方公務員とに分けられます。公務員を志望する高校生は、国家公務員採用V種試験を受けることになります。地方公務員の場合は、各地方公共団体が行う試験を受けます。
 公務員試験にはV種と各種、特別職等がありますが、V種の採用試験の職種は(1)行事事務A、(2)行政事務B、(3)郵政事務A、(4)郵政事務B(男子のみ)、(5)税務、(6)電気、(7)土木、(8)建築などです。各種は皇官護衛官、刑務官、入国警備官のほか航空保安大学校、海上保安大学校、海上保安学校、気象大学校があります。特別職は裁判所職員、国会図書館職員、防衛庁職員になっております。以上が国家公務員ですが、地方公務員は、各都道府県、市町村の地方時期体が試験を行います。職種は(1)一般事務(A・B・C・D等に区分)、(2)学校事務、(3)警察事務、(4)消防事務、(5)病院事務、(6)交通巡視員などがあり、事務の種類・男女の区別による職種を設定するなど地方自治体の人事院・人事課により異なっています。
 次に試験の内容ですが、国家・地方公務員とも、一次試験は(1)教養試験、(2)適性試験、(3)作文試験というのが一般的で、一次試験に合格した人に対して、二次試験・人物試験(口述試験)が行われます。以上の試験に合格すると、採用候補者名簿に登録され、採用公署から呼び出しがあり、面接・身体検査を経て採用決定となります。
 公務員に合格するのも難しくなってきています。早くから準備をすることです。適性検査は慣れが大事です。公務員模試を積極的に受け、弱点を知りその対策を立てて、大学受験と同じよう計画的な学習が必要です。

新任紹介
 この項目は掲載いたしません。

PTA研修報告
道高P連第38回大会 本校「公開講座」12年のとりくみを提言

 6月のめずらしく晴れあがった23・24日の2日間にわたり、道南の都、函館において第38回大会が開催されました。
・テーマ「21世紀を担う心身ともに健やかな高校生の育成を目指して」
・講演「これからの社会と教育」慶応義塾長 石川忠雄氏

 この大会の第1部会「高校教育の充実振興とPTA活動」では、本校から「『公開講座』12年の活動と課題―学校を地域にひらくとりくみ―」と題して、PTA会長が提言発表をいたしました。「公開講座」開設当初の苦労をはじめ、その運営と実施状況、これからの課題など、本校PTAのとりくみを中心に問題提起をしました。
 特に、今日のように拡大された学区制の下では高校には海のような校下があるばかりで、根ざすべき地域がかなり希薄であるのが現実であると思われること、そして、校下の多くの高校生が遠くのあれこれの学校に通っていく状況の下にあっては、講座開講当初の「父母・地域とともにある学校」の姿は今後とも求められていく課題であることなど、多くの問題をなげかけた提言となったようです。
 なお、本校PTAからは会長・副会長両氏のほか3名の方が参加しました。


[北陵だより第51号 4ページ]

ゆりの木
わが子の姿によみがえるわが青春

3年P

 同窓会会報と共に同窓会、同期会の案内が届いた。
 ああ、又この時期になったのかと1年の早さを受け止める。会報に目を通し乍らいつしか学生であった頃の自分に戻ったような気がする。
 旭川にはもう何年もいっていない。校舎も増改築されるような話である。
 3年生になって新校舎に移った時は物めずらしさと別の学校に移ったようなよそよそしさとが交錯したものだ。
 私は板張りの校舎が好きだった。雑巾水をしっかり吸い取る板張りの校舎はそれ自体が温かさを持っていた。
 制服も友も中庭でのおしゃべりもみんな好きだった。
 ただ毎日学校へ通うのが楽しかった。
 8年程前に子供達を母校に連れていった事がある。
 ここが実験室、ここが準備室などと解ると解るまいと見せて歩いた。「お母さんの学校ってボロっちいね。」などと言われたけれど私には何ものにも代えがたい自慢の学校であり、かつてはそこの生徒であった事を(いかにも善良な生徒であったように聞こえるが)誇りに思っている。
 今、我が子があの時の私と同じ年齢になった。
 取り戻す事の出来ない時の流れの中で、身体中で考え、受け止め、試し、力一杯生きて悔いのない高校生活を送ってもらいたい。
 一番輝いている時にそれすらも気付かずに過ぎてしまう事のないように。
 自分の高校時代は良かったと自分の学び舎はここで良かったと胸を張っていつまでもそう言えるような毎日を送ってほしいと願っている。


高体・文連に活躍
ボクシング 稲垣君(3年)・ハンマー投げ 田村君(3年) 全道大会で優勝に輝く
3000m障害の中元君、ラジオ番組で放送局も全国大会へ

▽6月18日から室蘭で行われたボクシングの全道選手権大会(以下全道大会とよぶ)に出場した稲垣君(3年)は昨年の雪辱を果たし、ライトウェルター級でRSC(レフリーストップ)の全道優勝、勇躍全国大会へ挑戦します。
▽同日札幌での空手の全道大会では、団体2回戦で小樽水産に3対2の惜敗、個人戦は奥村君(3年)が3回戦まで進出し涙をのみました。
▽同23日から釧路でくりひろげられた陸上の大会ではハンマー投げの田村君(3年)が自己ベストの47m50で全道優勝、中元君(3年)も3000m障害で自己ベストを記録して4位に入賞、ともに全国大会出場権を獲得しました。
 なお、走り幅跳びの浅海君(2年)、走り高跳びの小笠原君(3年)、棒高跳びの上田君(3年)、800m・3000mの伊藤さん(3年)はいずれも予選を通過しましたが、入賞は果たせませんでした。
▽また同日、室蘭での弓道大会に出場した長谷さん(3年)は1回戦で敗退しました。
▽同24日から岩見沢で行われたバスケットの大会で本校男子は3回戦で函館大有斗と対戦し81対75で惜敗、ベスト8に泣きました。
▽同じく23・24日の放送の全道大会では2年生のラジオ番組が課題部門で優秀賞を受賞、全国大会に出場します。

公開講座へのおさそい
 今年度の公開講座は次の9講座です。多数ご参加下さい。
・小樽巡検
・源氏を知る会
・版画入門
・軟式庭球入門
・書道入門
・デコパージュ
・合唱
・動物の進化とヒトの進化
・子ども、青年の心と身体は今どうなっているか?

編集後記
▼例年になく雨の多い6月も終わり、短い夏の日差しがさわやかな季節となりました。
▼新編集委員2名を迎え今年度第1回目の北陵だよりをお届け出来ますのも快く原稿依頼に御協力いただきました会員の皆様のおかげです。今後共よろしくお願い致します。