北陵だより第69号/平成6年7月22日発行


[北陵だより第69号 1ページ]

これからの学校行事予定
8月
 17(水) 始業式、課題テスト(1・2年)
 18(木) 課題テスト(1・2年)
 26(金) 北陵祭〜28(日)
9月
 25(日) 宿泊研修(1年)〜27(火)
10月
 3(月) 開校記念日
 5(水) 校内マラソン大会
 13(木) 中間考査〜15(土)
11月
 1(火) 見学旅行(2年)〜5(土)
12月
 7(水) 期末学年末(3年)考査〜12(月)
 26(月) 終業式
1月
 21(土) 始業式
 23(月) 課題テスト(1・2年)
 24(火) 課題テスト(1・2年)
 28(土) 予餞会
2月
 1(水) 3年家庭学習
 22(水) 雪中体育大会
3月
 1(水) 卒業式
 3(金) 学年末考査〜7(火)
 24(金) 終業式

伸び伸びと学べる環境づくりに努力しよう
PTA会長

 5月のPTA総会に於いて、会長に就任致しました。もとよりその器ではございませんが、皆さんのご指導とご協力を頂きましたてその任を全う致したいと存じます。
 希望を胸一杯に抱いてあこがれの北陵高校に入学された初々しい1年生も3ヶ月間を過ぎ、それなりに学校の雰囲気にも慣れた頃でしょう。後輩を迎え、少しはゆったりした気持ちで学校生活を楽しんでいる2年生、最上級となり、来年3月を目指し、自分の決めた目標に向かってどんな自己管理をすべきか、心中ゆれ動き、そして容赦なく時は過ぎてゆくであろう3年生ではないかと思います。
 この子供達の個性を如何に伸ばしてあげようか、目標を達成してあげようか、校長先生はじめ、教職員の皆さんが、献身的な努力をされておられる姿に、心から敬意を表します。
 永い人生にとって高校時代ほど楽しく、苦しく、美しく、一番重要な時期だと思います。
 若さと情熱、限りない夢とロマンを持っている子供達です。次代を背負い、新しい21世紀をきり拓いて行く子供たちであります。
 この子供達が思う存分、その個性を伸ばせるような学校の環境づくりをしてあげることが、私達父母の役目だと思います。
 父母の皆さん、是非、学校に関心をもって頂いて、教職員一体となって環境づくりに努力しようではありませんか。皆さんのご協力をお願い申しあげましてごあいさつと致します。


[北陵だより第69号 2ページ]

話のひろば
この頃思うこと

2年P

 パートに出るようになって、「家にいればこんなことを考えなくても済むのにな―」と思うことがよくあります。今まで自然にしてきたことや、普通に感じて話していたことが受け入れられない、同じ仕事を心あわせてやらなければならないのに、本当に難しい人がいる。学校を卒業して勤めた経験も、ボランティアやスポーツサークルで、さまざまな人々と接してきたつもりですが、今までになかった人間関係に、味わい深い厳しさがあるのです。自分で働いたお金には窓があるという語を聞いたことがあります。今は働いたお金の窓から家庭にいては見えることのない社会を見つめようと思っています。
 ところで「私の子ども達は心豊かな人間に成長しているのだろうか」と心配になります。小さい時から学習塾やお稽古ごと、テレビゲーム、子どもも少ないので過保護、過干渉になっているだろうし、いろいろプレッシャーもかけています。核家族で伝承すべく生活の知恵もなく世の中の仕組みに流されて、親子関係も希薄になっているのではないかと考えます。「お母さん、大丈夫だよ」と娘の声にほっとしながら、やはり多くの人間関係を体験し、自分本位にならず、他の人を思いやる人になって欲しいと願っています。

2週間のタイムスリップ
17期生

 大学に帰って来た。2週間、真剣に教育実習を行ったはずなのに、スーツをTシャツに着替えて、のんびり大学に出かけると、「先生」と呼ばれていたついこの間までのことが、夢の中の出来事のように感じられてくる。
 大学に入ってから、何度か学校を訪れたことがあった。職員室に入って行くと、先生はなつかしい写真をいまだにデスクマットの下に持っていたりして、私を驚かせて下さる。「おや、なつかしいねぇ」と、おしゃべりにつき合って下さる先生方は、本当によく我々のことを覚えていらっしゃるので、学校の中は時間が止まっているのかと思ってしまう。
 教育実習ということで、特権を得て垣間見ることのできた今の北陵生の生活は、私のいた頃と変わっていない。時間が止まっているわけではなくて、同じことがずっと学校の中で繰り返されているのかもしれないと思った。授業中、頑張ろうと思っていたのに眠ってしまう。机を並べてお弁当を食べながらいつまでもおしゃべり。たまに誰かがお菓子を持って来る。学校祭の準備をしながら、今まで無口だと思っていた人と話をしたりする。卒業までの間にいろんなことがあって、みんな入学式の日の自分の写真を見て笑っちゃう位に変わって行くのだ。
 大学生でありながら、高校に通う。母校に帰っているのに、もはや生徒ではない。一生のうちにもう二度とない、奇妙な学校生活の中で、自分の高校時代を振り返ってみる機会を得た。楽しかったと思う。そして、かつて北陵生であったことを誇っていいのだ、と、今確信している。

新任紹介
*この項目は、個人情報保護のため掲載いたしません。


[北陵だより第69号 3ページ]

高体連に活躍
女子バレーボール部

 札幌地区の高校女子バレーは、例年私立高校が第1位から4位までを独占していて、公立高校が勝ち抜いていくことは容易ではない。
 今年の本校チームは、セッターと2人のアタッカーが頼りになる軸に成長して安定感が出てきたが、総合力では上位チームとの差はまだあった。
 地区決勝トーナメント2回戦で第3シードの東海大四高と対戦、2セット目からボールに執拗に食い下がり拾いに拾って大接戦の末に勝つことができた。この勝利がその後の試合に勢いをつけ地区代表を獲得するに至った。
 進学講習などで主力メンバーが揃うのは土日だけで、そこに練習試合を組んではチーム力の強化を図ってきた。家庭学習など日常的に自分達なりにやりくりするという鍛錬の中から得た集中力を発揮しての結果だけに、意義のある全道大会出場である。

部活動 きらめきの汗
 夏の大会は野球でほとんどの日程を終了、陸上部から2名が全国への出場を勝ち取った。全国出場はならなかったものの、このほかに、弓道・放送が全道大会に進出し、女子バレーボールに至っては全道ベスト8に輝いた。
 野球部も、夏の大会では初めて地区準決勝まで残り、盛大な全校応援が展開され、北陵は“燃えた”。秋の大会が楽しみである。

公開講座へのおさそい
・手稲散策 6月5日
・軟式庭球入門 9月16日(金) 毎週19:00〜21:00
・書道入門 9月17日(土) 毎週13:00〜15:00
・化石巡検 9月?日(日)
・基礎スキー 2月?日〜 (月)(木)19:00〜21:00
・源氏を知る会 通年(土)13:30〜15:30(今年で終了予定)

 興味のある方、もっと詳しく知りたい方、お電話ください。新しい世界が待っています。


[北陵だより第69号 4ページ]

ゆりの木
私の応援歌

校長

 学生時代を思い出しても校長の話で記憶に残っているものはない。式のあいさつなど貴重な機会に生徒の心に響くような話ができないものかと思案している。
 私は生徒の応援団長だといっては「いま北陵は燃えている」を言い続け大声で叫んできた。
 昨年の1学期の終業式に、壇上からいきなり「しゃぼん玉とんだ……」と歌ったら生徒も先生もびっくりしてざわざわしだした。野口雨情とわが子の死を悲しむ親の心情を話してもう一度ゆっくり最後まで歌った。式場はしんと静まり返って、私と生徒の心が一つになった一瞬を感じた。話の内容はこれで大部分は意を尽せたと思っている。
 これに気をよくして次の機会には「負けないこと、投げ出さないこと、逃げ出さないこと、信じ抜くこと……これが一番大事」とやった。メロディが滅茶苦茶で歌にならなかったが、拍手の中に共感するものがあったと自負している。数日後、放送局がこの歌を校内放送で流してくれたことがうれしかった。
 予餞会で3年の担任が「ああ 人生に涙あり」をやり、私も加わった。「人生楽ありゃ苦もあるさ……歩いてゆくんだしっかりと……自分の道をふみしめて何かを求めて生きようよ」。卒業生を送る担任の心が伝わってじんとくるものがある。
 「お前はいつか世の中の、傘になれよと教えてくれた……強く生きよと教えてくれた……あなたの真実」、いつの日にか「おふくろさん」を歌わねばならないと勝手に思っている。

シリーズ屯田の四季・歴史
ムクドリの巣立ち

教職員

 突然、ドーンと大きな音が響き渡ったので、びっくりして思わず首をすくめた。用水路のなかでアオミドロを採集していたときのことである。
 正体はスズメおどしの爆裂音だったが、滑稽にも、その時は、次は鉄砲玉でも飛んでくるのかと思ったのである。
 田植えが終わって水が止められると水路の水たまりに藻や小動物が現れてくるので、観察材料には事欠かずで、これも北陵高校の良い点の一つであった。
 田や畑は人為的な植生であるから、豊かな自然とは言い難いが、水田が広がる風景は十分に美しく、トンボ、カエル、フナなどが手の届くところに住んでいるという、子供らが自然に親しむのは格好の地域が、十数年前までの屯田だった。
 先日、職員室の換気孔からムクドリが数羽巣立ちした。このような場所に野鳥が好んで営巣するとは思えないが、これも野生が人との共存を図る形なのだろう。野生生物がよりヒトに近づけるようにと、屯田の都市計画に配慮されれば素晴らしい。

プチ・バザール〜北陵祭〜
日時:8月28日(日) 11時〜
内容:
 ・リサイクル
 ・新鮮野菜
 ・手づくり品(皮製品、エプロン、小物、籐製品)
 ・喫茶コーナー
*ご家庭で眠っている贈答品等のご協力をお願い致します。

校長陣頭指揮で全校応援
 北陵野球部は、創部以来初めて夏の地区準決勝に進出、中間考査を一日延期しての全校応援となった。校長自らスタンドを駆け回っての陣頭指揮に、ウェーブから総立ちと生徒も大応援を展開、各新聞紙上にも温かい紹介記事が掲載されていた。惜敗はしたが秋に期待したい。

編集後記
▼1年生のご父母の皆様には、はじめまして。本誌は1学期ごとに1回発行されるPTA広報紙です。
 私たち編集委員も「北陵だより」で皆様との結びつきが、ますます強まることを願いながら、編集させていただきました。
▼夏休みに入ります。事故のないよう全員揃って2学期には登校できますようにお互いに子供達を見守りたいものですね。
▼ご意見等がございましたらお寄せください。お待ちいたしております。