北陵だより第72号/平成7年7月24日発行


[北陵だより第72号 1ページ]

これからの学校行事予定
8月
 19(土) 始業式、課題テスト
 21(月) 課題テスト〜22(火)
9月
 1(金) 北陵祭〜3(日)
 18(月) 宿泊研修(1年)〜20(水)
10月
 3(火) 開校記念日
 11(水) 中間考査〜13(金)
 21(土) 校内マラソン大会
 31(火) 見学旅行(2年)〜11・4(土)

12月
 2(土) 期末・学年末(3年)考査〜6(水)
 22(金) 終業式
1月
 17(水) 始業式、課題テスト(1・2年)
 19(金) 課題テスト(1・2年)
2月
 1(木) 3年家庭学習
 17(土) 雪中体育大会
3月
 1(金) 卒業式
 2(土) 学年末考査〜6(木)
 22(金) 終業式


チャレンジ精神をもって
PTA会長

 私は5月のPTA総会に於いて会員の皆様方に推挙され、PTA会長に就任いたしました。責任の重い会長の役職には他に適任者が多い中、私にとっては荷の重いことではありますが、何事にもチャレンジと思いお引き受けする事といたしました。どうかよろしくお願い申し上げます。
 元来、学校とは縁の遠かった私に、昨年5月副会長をおおせつかりそれ以来今日まで、数回にわたり学校側との会議を持ちました。その中で学校運営や教育の理想と現実のギャップなど、難しい問題をかかえながら少しでも良い方法を見出そうと、日々の高校教育に取り組んでいる学校長の話を聞くたびに、我々PTA会としても学校と生徒と共にあるPTAでありたいと思います。
 『千古に輝く斜里岳の峰に久遠の教えあり…』の歌い出しで始まる私の母校清里中学の校歌そのままに、故郷の校舎の裏には斜里岳がそびえ立っています。札幌に住んでから30年になりますが、時には清里へ帰り山と向かい合うと、何十年たってもまったく変わらぬその峰の姿を見る時に、なぜか目頭が熱くなり、校歌の意味が今になって少しわかり「自分は何事にも積極的にチャレンジしているか」と言い聞かせるのです。
 とかく無機質的になりがちな高校生活を実りあるものにするには、何事にも積極的な気持ちが必要です。こんな事を言っているこの私も、後悔だけが残る高校生活でしたが。


[北陵だより第72号 2ページ]

米国留学外伝
 出発の時。24の瞳は別々の心で自分を見ていた。ホテルの火事騒ぎ、時差ボケ、言葉の壁、遠い海の向こうでは地下鉄サリン事件、大小様々な事態に直面しながらまとめ役、物知り、冷静、おっとり、無邪気、度胸それぞれの個性を発揮し、認め合いスクラムが組まれていった。ガンの影すらもないのどかな街、おおらかなホストファミリー、何事にも一生懸命な米国留学生達、地域ぐるみの歓迎は特筆すべきである。が、それ等を上回る北陵キッズのパワー、したたかさがあったればこそ、アメリカ生活を楽しめたのであろう。そして得たものは、言葉、文化、習慣の違いを学ぶのは重要である。しかし、もっと大切なのは、それらを越えた=心=であるという事。どんなに英語がうまくても、人として相手を思いやる心がなくては空しい事を。そして、24の瞳はお互いを思いやり、大きな夢を共有して帰国した。
=日程=
3月8日〜4月2日
 ワシントン市内見学。ジョーンズタウン到着後、歓送迎会、日々高校に通いながら3・4時間目に近郊の博物館、工場、店、市役所、警察署、小中学校etcを訪問。他に数々のホームパーティーで交流を深めた。

<参加生徒作品>
・肌の色 違う友らと 抱き合い 再会を誓った 十六の春(2年生女子)
・一ヶ月(ひとつき)間 過ごした日々は 夢のよう 再開の日を 今待ちわびぬ(2年生女子)
・忘れない 異国の地での 思い出も 色んな人に 出会えたことも(2年生女子)
・青い瞳に 映る朝焼け 美しく 友と語った 日々なつかしき(2年生女子)
・沢山の やさしい想いに つつまれて 涙をこらえ 笑顔でGood bye(2年生女子)
・触れてみて 初めて気付く 暖かさ 大切なのは 理解(わかり)あうこと(3年生女子)
・机の上の 写真を見るたび 目に浮かぶ 多くの友や アメリカの家族(3年生男子)
・いつだって 言葉なしでも 思いの通ず 異国の二人 仲良き友で(3年生男子)
・アメリカの ひとも文化も まちなみも ぜんぶ大好き いちどは行こう(3年生女子)
・幼少の 夢をかなえに アメリカへ さらに大きな 夢もち帰る(3年生女子)
・アメリカに 別の家族ができたので また逢える日が 待ち遠しいな(3年生女子)
・海こえて ついたところは 未知の国 異国の文化 肌で感じた(3年生女子)

新任紹介
*この項目は個人情報保護のため掲載いたしません。


[北陵だより第72号 3ページ]

北陵高校の皆様へ
16期生

 街ゆく女性のファッションも軽やかになり、地下街で春を感じられるのも札幌ならではのことといまさらながらに感心している今日この頃です。
 先日は、わざわざお電話をいただきありがとうございました。その後、ご連絡が遅れて申し訳ありません。
 早いもので、北陵高校を卒業してから5念が過ぎました。先生のお声を拝聴し、私が数学を教えていただいていた頃と変わりなくお元気そうで、大変懐かしく思いました。
 さて、私は卒業後、先生たちに一度もご挨拶申し上げていなかったので、ご依頼いただいた後輩へのメッセージも併せてこの手紙を書かせていただきます。
 4月3日から、NHK札幌放送局で朝の番組「おはよう北海道」を担当させていただいています。3年前にNHK函館放送局でリポーターとして採用していただきました。函館では、テレビやラジオに出演する仕事の他に番組の企画、取材、編集、原稿書きは色々経験させてもらいましたが、「北海道南西沖地震」の災害報道に携わることができたことが私の人生の中でも大きな収穫でした。
 この仕事の魅力は数限りないのですが、強いてあげるとするならば、
 *たくさんの人に会うことができ、色々な話を伺う機会が多くある
 *いち早く情報を知ることができ、ニュースにならないニュースも知ることができる
 *普通に暮らしていれば見られないことやわからないことを身をもって体験できる
 といったところでしょうか。
 そして何よりも、運動会でスタートの合図が鳴る直前の緊張と同じような刺激がある生活が、スリルがあって楽しいです。
 私は、好きなことを仕事にしている今の自分をとても幸せに思っています。私のやりたいことを好きなようにさせてくれる両親にもとても感謝していますし、高校時代、自由にさせてくださった先生たちにも感謝しています。北陵生のみなさんにも、自分のしたいことには欲張りになってもらいたいと思います。私も、今しかできないことを全部やって、自然に年を取ってゆきたいと思っています。
 では、拙い文章に最後まで目を通してくださってありがとうございました。
 皆さんの健康を心よりお祈りして、失礼させていただきます。

公開講座へのおさそい
・手稲散策(雨天の為中止)
 5月21日(日)
・書道入門
 6月3日(土)より 12:30〜14:30
・軟式庭球入門
 9月28日(木)より6回 19:00〜21:00
・千歳巡検
 10月15日(日) 9:00〜17:00
・基礎スキー
 2月平日夜4回、日曜1回、キロロ
・源氏を知る会
 6月3日(土)より通年 13:30〜15:30
−問い合わせ先−
 TEL 772-3051


[北陵だより第72号 4ページ]

教師雑感
教職員

 日めくり暦が薄くなるのがとみに速い。長年歩み続けてきた教師生活もゴールが近づく。大過なく教職を終えそうであることに安堵する。
 物づくりの職人が長年の経験と熟練から生み出す業は素晴らしい。また、そこには職人気質の自信と誇りが見られる。
 これに比べて長年の教職経験で培ってきた自身と誇りとは何であるのかと自問する。なんとなく一抹のさびしさを感ずる。
 初めて担任したクラス会に招かれ、懐かしさと新米教師の力量不足をわびる気持ちで出席した。色々な思い出話の中で意外なほど生徒たちに活力を与えていたことを耳にして、未熟教師のじくじたる思いがうすらいだことがあった。
 多様化する価値観、社会情勢の目まぐるしい変化の中で、年々変わりゆく生徒を指導するには過去の経験など頼りにならない。目前の生徒から学び、共に歩む姿勢と熱意が大切である。その場その場で持てる力を生徒に向け十分に燃焼することが教師の誇りかもしれない。マラソン走者がゴールしたときの姿(持てるエネルギーを燃焼した満足感)と同じ気持ちで教師生活を終えたいものである。
 数学教師として「教える」ことを振り返る、教えることには教えを受ける者の義務が幾つかある。教えることに(ア)分かりたいという意欲を持つこと、(イ)分かるために考えようとする力、(ウ)分かったら出来るようになる努力をする。(ア)(イ)(ウ)の意欲・知力・努力が生徒の中から湧出しなければ教えたことが結実しないし、学力とならない。分かりたい意欲・考えようとする知力・教えを受ける者の義務の欠如が気になる。この義務を高めることが「教える」ことに求められる課題である。
 北陵生の多くがこの義務を自ら果たせるよう期待する。


シリーズ屯田の四季・歴史
オオジシギ

教職員

 道北のさる高校に勤めていたとき、宿直の夜、屋外で異様な音がするのでグランドに出てみた。
 季節は5月下旬だった。無風で暖かい、曇りの真っ暗な空から、ズビャーク、ズビャーク、ガガガガ、ゲッ、ゲッ、ゲッという、闇の空気を切り裂くような響きが降り注いでくる。あわててカメラをもってきて、まだ続いている音の方へレンズをむけ、数回フラッシュを光らせた。翌日、期待しながらフィルムを現像してみたが、それらしいものは何も写っていなかった。
 後に、動物雑誌でこれがオオジシギの雄の求愛行動であることを知った。
 石狩町に移り住んで屯田や花畔の草原でも、薄暮の頃に、あの羽音を鳴りひびかせて上空から地面に向かって急降下し、再び舞い上がるオオジシギに、しばし見とれたことがある。
 写真では、白と褐色の羽毛に被われており、カミナリシギとも呼ばれている派手な羽音のわりには地味な印象を受ける鳥である。
 体長約30cm、湿地で小動物を捕らえて食べるのに都合のよい長いくちばしをもっている。
 日本には4月頃、夏鳥として飛来し、本州中部から北海道にかけての草原で繁殖する。冬はオーストラリア、タスマニアにわたる。8月には秋の移動が始まるという。
 騒々しい求愛の音は尾羽と翼の振動音だが、雌があの音に惹かれるというのであるから雌雄間のコミュニケーションも様々である。

プチ・バザール ―北陵祭―
日時:9月3日(日) AM11:00より
内容:
 ・リサイクル
 ・新鮮野菜
 ・手づくり品
 ・喫茶コーナー
 皆様のご来店お待ちしております。
*ご家庭の不用品及び贈答品等、ご寄付お願い致します。

編集後記
▼本紙は1学期ごとに発行されるPTA広報誌です。「北陵だより」で皆様との結びつきが、ますます強まることを願いながら編集させていただきます。
▼年明け早々阪神大震災、地下鉄サリン事件等のオウム関連事件で世界が“日本”に注目し、今また“野茂”米リーグでの活躍と、話題に事欠かない熱い日本!
▼夏休みには、事故のないよう全員揃って2学期には登校できるよう願っております。
▼ご意見お寄せ下さい。お待ちしております。